1990(平成2年)鹿実、春夏甲子園でベスト8|武岡台初の決勝進出|鹿実、九州大会3連覇

このところ上昇気流に乗った県高校球界。この年は鹿実が九州大会で3連覇と史上初めての快挙を樹立したほか、センバツでベスト8入り。さらに夏の全国選手権でもベスト8に進出するなど存分に力を発揮した。

鹿実、センバツで初のベスト8

第62回センバツ大会に鹿児島県から前年秋の九州大会優勝の鹿実が選ばれた。昭和51年の第48回大会以来14年ぶり3度目の出場。県勢としては前年の鹿商工に続く2年連続出場。鹿実は1回戦で秋田経法大付と対戦、最終回に鮮やかな逆転劇を演じ5-4で辛勝した。

2回戦は川西緑台(兵庫)と対戦。中盤まで0-0の緊迫した試合展開だったが、後半川西の左腕・宮田を攻略、4-0で快勝し初のベスト8へ進出した。

準々決勝では、優勝候補の一角に挙げられていた東海大甲府に4-1とリードされたが善戦、9回2死から竹脇賢二の右中間本塁打などで1点差まで追い上げたが惜しくも4-3で敗れた。優勝旗は近大付の頭上に輝いた。

春県大会はエース小野擁する鹿商が制す

春の九州大会県予選は、鹿屋が初の4強入り。決勝は鹿商がエース小野幸一の好投と全員安打などで鹿工に7-1と圧勝、60年秋以来9シーズンぶり20度目の優勝を決めた。

福岡市平和台での第86回九州大会には鹿児島代表として鹿商、鹿工のほか推薦の鹿実が出場。1回戦で鹿工は大分商に敗れたものの鹿商は佐賀学園、鹿実が九州学院を下した。

2回戦でも鹿商が沖縄水産、鹿実は久留米商を破って準決勝へ進出。鹿商は柳ヶ浦に敗れたものの、センバツ出場の鹿実は底力を見せて大分商に7-2と快勝。

決勝の柳ヶ浦戦でも内之倉隆志の2本の本塁打など14長短打で大量点をあげ2回連続、6回目の優勝を遂げた。優勝6回は熊本工の9回に次ぎ、小倉、柳川とタイ記録の2位。2連覇は8校目。

NHK旗は鹿玉龍が鹿実を破り20年ぶり制覇

NHK旗大会は、鹿児島玉龍と鹿実の決勝。決勝にふさわしい好ゲームとなり、玉龍が9回に古賀の3点本塁打で逆転し、8回2死から上野を救援した桑原がその裏を打者4人で抑えて逃げ切り5-4で勝利。20年ぶり5度目の優勝を飾った。

夏県大会は武岡台が決勝進出

夏の全国選手権県大会は、史上最高の83校が参加。4月開校の志学館が初出場したが、一方で部員不足の国分実、古仁屋の欠場もあった。

準決勝は武岡台ー伊集院、鹿実ー出水中央。武岡台は5回に打者一巡の猛攻で大量点をあげ9-4で勝ち、鹿実も9-2のコールド勝ちした。決勝は鹿実が機動力を発揮して快勝、7年ぶり10度目の優勝を決めた。

dav

鹿実、夏16年ぶりの甲子園8強

甲子園に出場した鹿実は、1回戦で日大山形に9-0と大勝。

2回戦の高知商とは延長12回の熱闘。鹿実の強気の攻めが奏功。粘る高知商打線をエース上園達二の好投で断ち4-3で逃げ切った。

続く3回戦の松山商とも1点を争う好ゲームを展開。しかし7回に、強打の内之倉隆志が値千金の逆転3ランを左中間スタンドに打ち込んで試合をひっくり返し、鹿実は4-2で松山商を退けた。

準々決勝の相手は福岡の西日本短大付。前半に4点を失った鹿実は、後半ジリジリと追い上げたが4-3の1点差で涙をのんだ。念願のベスト4入りは逸したが「野球を通して部員たちは大きくたくましく成長してくれた。大きな感動を覚えた」とは、久保克之監督の感慨。

鹿実、九州大会は史上初の3連覇

秋の九州大会県予選は2回戦で鹿児島第一がチーム結成4年目で公式戦初白星。志学館も初勝利。阿久根は26年ぶり8強に入った。

決勝は鹿商が乱打戦の末、鹿実に9-8でサヨナラ勝ちし、2季連続21度目の栄冠を手にした。3位は鹿屋工が鹿児島を下し、昭和45年以来実に20年ぶりに九州大会出場を果たした。

第87回九州大会は鹿児島での開催。郷土から鹿商、鹿実、鹿屋工の3校が出場した。

鹿屋工は1回戦で日南学園に惜敗。鹿商、鹿実はともに接戦の末、2回戦を突破してベスト8入り。鹿商は瓊浦(長崎)に土壇場で逆転負け。

一方、鹿実は自慢の強力打線が活躍、福大大濠、熊本工を下し決勝でもチャンスに確実に加点して瓊浦を11-4と圧倒。大会史上初の3連覇を達成、7度目の優勝を飾った。

この年、第11代県高野連会長として樋園正仁氏(鶴丸高校長)が就任した。

1990(平成2年)主な選手と進路

1990年高橋英樹喜界→広島
 摺木健志鹿児島玉龍→筑波大
 薗田雄一郎鹿児島実業→三菱重工長崎
 宮下正一鹿児島実業→NKK
 上園達二鹿児島実業→三菱重工長崎
 中村大樹鹿児島実業→東洋大→NTT九州
 内之倉隆志鹿児島実業→ダイエー
 小野幸一鹿児島商業→日本石油→広島
 山下典広鹿児島商工→王子製紙米子
 菊永新吾川辺→

コメント