鹿実、センバツで広島商に初戦敗退
昨秋の九州大会を制した鹿児島実が第66回センバツ大会出場校に選ばれた。2年連続6度目の出場。
1回戦で広島商と対戦した鹿実は、毎回のように走者を得点圏まで進めるが、打線がつながらず3-7で敗れた。鹿実の初戦敗退はセンバツでは初めて。
決勝は智弁和歌山が常総学院(茨城)を下して初優勝した。
春県大会は樟南が校名変更を飾り優勝
春の九州大会予選は、樟南、鹿児島南、れいめいのシード3校にノーシードの鶴丸がベスト4に進出。
準決勝は樟南とれいめいがともにコールド勝ちして本大会の出場権を獲得した。樟南の九州大会は7季連続24度目、れいめいは4季ぶり4度目。センバツに出た鹿実も4季連続36度目の出場が決まっている。
決勝戦は、樟南が4回に集中打で3点先取、主戦投手の力投でれいめいの反撃を2点い抑え、3季ぶり18度目の優勝を飾った。鹿児島商工は予選期間中の4月1日付で校名を樟南に変更したため、チーム名が2回戦までは鹿商工、3回戦以降は樟南となった。またこの大会からスコアボードが電光表示に一新された。
第94回九州大会(北九州市)は鹿児島県勢が大活躍。決勝は鹿実ー樟南の同県対決となった。県勢対決は1982(昭和57)年春の鹿商工ー鹿実戦以来12年ぶり。試合は、連投で疲れのみえる樟南のエース福岡を鹿実が序盤で攻略して先手を取り、二番手投手・大城の好投で5-3で逃げ切った。鹿実の九州大会優勝は2季連続10度目、県勢としては4季連続の九州制覇を果たした。
第36回NHK旗争奪大会決勝は、春の県予選準決勝で顔を合わせた鹿児島南ー樟南が再び対戦。樟南が決勝初進出の鹿児島南に「一日の長」をみせ、2年連続12度目の栄冠に輝いた。
夏県大会は樟南が鹿実を振り切り3年連続の優勝
夏の全国選手権大会には、部員不足で大会から遠ざかっていた財部が13年ぶりに出場した。初戦で敗れはしたが、ベンチ入りの10人全員で戦った。多彩な記録が残る大会だった。サイクルヒットの達成選手が3人も出た。大会第3日に出水中央の尾下和臣が9年ぶりに記録したのをはじめ、第6日には鹿実の栗脇康信、大城直樹がそろって打った。鹿児島工の井之上旭は1回戦で七回参考記録ながら完全試合を達成した。75球投げて三振6、内野ゴロ14、外野フライ1の内容。出水中央は1回戦で54得点を挙げ、従来の最多48得点を更新した。
鹿児島南とれいめいが4強の一角を占めた。鹿児島南は2年連続、れいめいは7年ぶりのベスト4。準決勝で鹿児島南は鹿実と対戦。チーム打率5割を超す鹿実打線が爆発、コールド負けを喫した。れいめいは第1シードの樟南を相手に、前半は先手を取って試合をリードした。七回に追いつかれて延長戦に入り、樟南のエースで4番打者・福岡のアーチに屈した。
甲子園行きをかけた決勝は、鹿実ー樟南のライバル対決となった。打ち合いで始まった試合は、樟南が初回に3点取って優位に立ち、四回にも2点追加。小刻みに追い上げる鹿実を振り切り、鹿商工時代から3年連続10度目の優勝を飾った。同一校の3連覇は戦後初めて。
【決勝】
鹿児島実 110 010 000=3
樟南 300 020 00X=5
(鹿)大城ー貞
(樟)福岡ー田村
▽三塁打 下薗(鹿)
▽二塁打 大城、栗脇(鹿)福岡、田村(樟)
樟南が鹿児島県勢初の夏甲子園準優勝
第76回全国選手権大会は樟南が大健闘、県勢では過去最高の準優勝を果たした。
前年春夏に甲子園を経験した福岡ー田村のバッテリーを中心とした樟南は、初戦(2回戦)の秋田を皮切りに、双葉(福島)、長崎北陽台、柳ヶ浦(大分)を危なげなく連破して決勝に進み、佐賀商とまみえた。樟南は二回に3点先取して好調に滑り出したが、六回以降は佐賀商が追い上げる展開になり、九回に力尽きた。スコアは4-8。優勝旗には届かなかったものの、鹿商工から校名を変えた「樟南元年」を祝うにふさわしい快挙だった。
【2回戦】
樟南 300 022 100=8
秋田 000 001 001=2
(樟)福岡ー田村
(秋)今ー日景
▽三塁打 有村(樟)
▽二塁打 加川、福岡、田村(樟)斉藤(秋)
【3回戦】
樟南 100 020 001=4
双葉 010 000 000=1
(樟)福岡ー田村
(双)折笠、田中ー遠藤
▽本塁打 谷口(樟)
▽三塁打 加川(樟)
▽二塁打 斎藤(双)福岡(樟)
【準々決勝】
樟南 032 330 201=14
長崎北陽台 200 000 030=5
(樟)福岡、鎌田、福岡ー田村
(長)松尾、井上、松尾ー開
▽三塁打 谷口(樟)
▽二塁打 福岡、谷口2、福留(樟)
【準決勝】
柳ヶ浦 010 000 001=2
樟南 104 131 00X=10
(柳)野村、村上、村子ー中原
(樟)福岡ー田村
▽本塁打 中原(柳)福岡(樟)
▽三塁打 下池、有村、加川(樟)
▽二塁打 有村、加川、田村
【決勝】
佐賀商 000 003 014=8
樟南 030 001 000=4
(佐)峯ー碇
(樟)福岡ー田村
▽本塁打 西原(佐)
▽三塁打 岩切(樟)
▽二塁打 谷口(樟)西原(佐)
秋九州大会は鹿実、鹿児島玉龍が県代表も両校初戦敗退
秋の九州大会予選は、夏の甲子園準優勝でシード校の樟南が初戦で鹿屋工に敗れる波乱があった。出水が30年ぶり、伊集院が11年ぶりにそれぞれ4強に進出。
準決勝は鹿実と鹿児島玉龍の第1、2シードが伊集院、出水をともにコールドで退け、九州大会出場のキップを手にした。
決勝は鹿実が中盤の集中打で点差を広げる一方、継投で鹿玉龍打線を5安打に抑え、6-1で快勝した。鹿実の優勝は22度目。
第95回九州大会は佐賀市であり、鹿児島県代表の鹿玉龍、鹿実はともに初戦で姿を消した。両校とも守りの破綻が苦杯につながった。平成に入っての九州大会で8度優勝している鹿児島県勢が初戦で負けたのは4年春以来5季ぶりである。
第49回国民体育大会秋季大会(愛知)の高校野球硬式に樟南、軟式に鹿児島商が出場した。樟南は仙台育英(宮城)とシーソーゲームの末、延長十回に4-5のサヨナラ負けを喫した。軟式の鹿商は準々決勝で修徳(東京)、準決勝で仙台育英を撃破、地元の中京と決勝を争ったが、惜しくも1-2で敗れ準優勝した。
軟式は鹿児島商が5度目の全国大会出場
第39回全国軟式大会は鹿商が県予選と南部九州大会を制して8年ぶり5度目の全国大会出場を決めた。
本大会は初戦で富山商に延長戦の末、9-8でサヨナラ勝ち。準々決勝は松山商(愛媛)と対戦。八回までは5-3とリードしながら、最終回に守備の乱れなどから6点を失い、準決勝進出はならなかった。
第8回九州軟式大会(佐賀県武雄市)には県予選を突破した鹿実が参加した。準決勝で福岡大大濠に最終回逆転勝ち。決勝の河浦(熊本)戦でも勢いが続き、4-0の完封勝利で初優勝した。
<参考文献・写真>
・南日本新聞
・白球に魅せられてⅡ
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